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新規開拓の方法とは?営業手法とコツ

新たなビジネスチャンスを生み出すためには、有望な顧客を探す”新規開拓”が不可欠です。しかし、新規開拓はなかなか難易度が高く、その方法や営業手法を理解していなければ、時間と労力を無駄にする結果となる場合もあります。

そこで本記事では、新規開拓の具体的な方法と、効果的な営業手法、さらに成功に導くコツを詳しく解説します。成功の扉を開く、その第一歩をこの記事と共に踏み出しましょう。

新規開拓営業とは

新規開拓営業は、今まで自社の商品やサービスを利用した経験のない新たな見込み客に対する直接的な営業アクションを指す言葉です。

この営業活動は、常連顧客との取引だけが主体のルート営業や、カウンターでの商品紹介と販売が中心のカウンターセールスとは異なります。初めて会うお客さまとの関係性をゼロから築く必要があり、企業の新たなビジネスの機会を切り開くためには特別なスキルや十分な準備が必要とされます。

マーケットの潜在的なニーズを見つけるための分析や調査、新規戦略の構築、そしてそれの成功を担保する行動力。これらが一体となり、新規開拓営業となります。

未チャレンジの市場への進出は困難を伴いますが、その困難を乗り越えることで新たなマーケットを開拓し、企業の未来における成長の可能性を広げる。その試行錯誤の結果が、新規開拓営業の真価を示すのです。

新規開拓営業の必要性とは

ビジネス界において、次の3つの要素が企業成長のカギとなります。

  • 新たな顧客獲得
  • 個々の取引規模の拡大
  • 取引案件数の増加

これらに対応するために不可欠な活動が新規開拓営業となります。

売上は、顧客数と密接な関係があります。そのため、顧客数が一定のままでは売上は拡大しないし、顧客数が減れば売上も同じように減少します。これを防ぐため、新規開拓営業を通じて新たな顧客を獲得し、既存顧客の減少による売上の減少をカバーし、最終的に売上増加を視野に入れることが求められます。

新規開拓営業は、市場の動向に迅速に対応し、大きな成長を促す可能性を秘めた新たなビジネスチャンスを探し出す役割を担っています。さらに、他社との競争に打ち勝ち市場シェアを拡大していくためにも、新規開拓営業は必須であり、これが企業の持続的な発展に直結する要素となります。したがって、新規開拓営業は企業成長と長期的な成功を可能にする一方で、その健全性を維持する力ともなるのです。

プッシュ型営業とプル型営業とは

ビジネスの現場において、商品やサービスを消費者に提供する方法として考えられるのが、「プッシュ型営業」と「プル型営業」の2つの戦略です。

「プッシュ型営業」、通称「アウトバウンド営業」は、企業側が主導となって自社の商品やサービスを勧め、その良さや利点を強く打ち出すタイプの販売戦略です。「直接的なアプローチ」が特徴で、売り込み活動や広告を駆使して自社の商品を強烈にアピールします。いわば、企業の努力がそのまま結果につながるタイプの営業なのですが、顧客のニーズを見過ごすリスクが存在します。

反対に、「プル型営業」または「インバウンド営業」は、商品やサービスの魅力を最大化し、それによって消費者自身が望んでいると感じさせることで販売を促すアプローチ方法となっています。SNSや口コミなどの情報発信チャネルを活用し、消費者からのアプローチを促します。そのため、顧客のニーズをきちんと理解しながら、商品の価値を最大限に引き出すことで、持続的な信頼関係を形成することが望まれます。

新規開拓営業を成功させるための準備とは

新規開拓のための営業を成功させるためには、どのような準備をすれば良いのでしょうか。

明確な営業戦略の立案

成果を出す上で大切な要素として、具体的な営業戦略の作成が挙げられます。新規の顧客開拓営業の成功は、しっかりとした戦略作りに依存します。その構築のプロセスには、情報収集と計画策定の2つの段階が含まれます。

第一に、情報収集が不可欠です。新たな顧客とのつながりを築くためには、対象となる業界や消費者について深く理解することが要求されます。他社の動き、市場需要、顧客の問題点を明確にすることで、自社だけが提供できる価値を明らかにするチャンスを見つけることができます。

次に、その情報を基に行動計画を立案します。どの消費者に、どのタイミングで、どの商品・サービスを推奨するのかを明記した上で、それらを実現する手法を具体的に定めます。

戦略は、あいまいなままではダメです。それは、スタッフ間の一致と行動の方向性を妨げる可能性があります。クリアな戦略は、企業内の一体感を高める助けにもなります。

以上のような準備を通じて、新規顧客開拓の成功につなげることが可能となります。たとえ素晴らしい製品やサービスを提供できるとしても、適切な戦略がなければ、それを消費者に伝えることは不可能です。

方向性を定める

新規開拓営業では、どこに力を入れ、何を達成を目指すのか、それがクリアであることが不可欠な要素です。目指すべき方向性がぼやけていると、行動の焦点が散漫になり、全体の効率が低下する恐れがあります。明瞭なビジョンを設定することで、限られた時間と資源を最適な方向に集中させ、営業活動を効率的に遂行することが可能となります。

加えて、新規開拓営業では、企業の核となる特徴や強み、地位、ブランド力といった要素を把握し、これらの長所を最大限に活かす方向性を探し出す必要があります。これは、企業の競争力を全面的に引き出し、自社の強さを存分に生かした市場を発掘するためです。

戦略を設計する上では、自社の優位性やメリットに焦点を当てる一方、自社を取り巻く外的要素への視野も重要となります。「PEST分析」や「SWOT分析」を利用することで、長期的な視野での方向性を設定することが可能となります。

ターゲット選定

新規開拓営業においてもっとも重視すべき要素の一つが、ターゲットの選定です。

この事業領域では、取組む相手を見極めることで、営業の実績に大きな差が生じます。

まず、全市場ではなく、自社のサービスが最も求められている特定の消費者集団、つまりターゲットを特定します。それは年齢や性別、地理的な位置、購入傾向など、様々な視点から検討可能なデータを利用しています。

次に、これらのターゲット層に対して特有のバリュープロポジションを用意します。これが、競合他社との差別化となり、ターゲットがなぜ自社の商品やサービスを選ぶべきかを明示する要素となります。

さらに、これらの情報を営業チーム全体で共有・処理することにより、より効果的な営業戦略の構築と実行のための詳細なガイドラインを提供します。よく計画されたターゲット選定は、時間やリソースを節約し、新規開拓営業を成功へと導きます。

新規開拓営業の手法(プッシュ型)とは

具体的な営業手法として、プッシュ型の方法をご紹介します。

飛び込み(訪問営業)

飛び込み営業とは、顧客の企業や店舗に直接足を運び、製品やサービスを提案するアプローチ方法です。コンタクトを取ることが難しく、また受け取り手からの反応は冷たいことが多いですが、成功すれば大きな成果につながる可能性があります。

そのためには、初めて顔を合わせる潜在顧客に対し、自分たちの製品やサービスの魅力と独自性を短時間で伝えるための営業スキルが求められます。また、拒否されやすいフィールドセールスでは、執念深さと打ち破られない精神力も必要となります。

新規開拓営業におけるフィールドセールスは、営業力と精神力が試される厳しいフィールドかもしれません。しかしその一方で、うまくいったときの達成感は大きく、技術の向上にも繋がります。「プッシュ型」の営業戦略に挑戦して、新規顧客獲得への第一歩を踏み出しましょう。

テレアポ(電話営業)

プッシュ型のテレアポは、新規客層を開拓する際の営業戦略の一つです。これは主に、自社の製品やサービスをまだ認知していない人々への積極的なプロモーション活動を指します。

テレアポは、広範囲の新規顧客と接触するエファシエントな手法であり、社内から直接電話を掛けることで、自社の製品やサービスをプレゼンし、消費を刺激します。さらに、テレアポを活用することで顧客の反応を即座に見つけることができ、顧客の要求を正しく理解することが可能になるという利点があります。

ただし、適切なテレアポは適切なスキルが要求されます。相手の時間を尊重し、相手のニーズに合わせた提案をすることが大切です。無理に販売を進めると、顧客を反対方向に押しやり、会社の信認度を損なう可能性があります。したがって、効果的な通信スキルが不可欠です。

メール(DM)

プッシュ型の新規開拓営業法において、「メール(DM)」が一つの戦略です。これは、従来型の訪問販売や電話営業とは異なり、顧客に自社の情報を主体的に提供する方法で、商品やサービスの認知度を向上させます。例えば、新商品の詳細やセール・キャンペーン情報を連続的に伝えることで、自社の存在感を上げます。

「メール(DM)」の利点は、顧客への素早く広範囲なアピールが可能であることです。また、パソコンやスマートフォンから容易にアクセスでき、顧客の興味・関心や行動記録に基づいた個々の情報を提供することができます。

しかし、情報過多な世の中では、工夫した「メール(DM)」の使い方が重要となります。ポイントは「価値の明確化」及び「顧客視点の固定」です。顧客の課題解決に貢献する商品やサービスの情報を具体的に伝えることが大切です。また、顧客の反応をもとに改良することで、より効率的な開拓手法を見つけることが出来るでしょう。

「メール(DM)」は伝統的な電話テレアポと比べて、開封率や返信率は低いものの、名刺交換をした担当者やメールアドレスを登録した顧客の情報を持っていれば、一度に多くの人へリーチすることが可能です。

ポスティング

新規顧客開拓の手段として考えられるプッシュ型戦略の一つは「ポスティング」です。これは、企業が自社の商品やサービスの詳細を、チラシやカタログなどの印刷物に掲載し、顧客に送付するという方法です。

一度顧客の情報を取得すれば、定期的にマーケティングの素材を発送することが可能となるのがこの手法の特徴です。

しかしこれには、印刷物の製作にかかる費用と、継続的な発送が必要となるため、開封されずに処分されてしまうリスクもあるという側面も忘れてはなりません。

そのため、送付先の選定や、どれだけの頻度で発送を行うかなどの具体的な計画が重要となります。

ポスティングは、消費者へリーチする機会が多く、地域ニーズに合わせた情報を効率的に提供することが可能となる一方で、情報配信のスピードや反響測定の難しさなどの課題もあります。そのため、他の営業戦略と組み合わせて利用することが求められるでしょう。

フォーム営業

「フォーム営業」は、自社の製品やサービスのアピールを積極的に行う営業手法の一つです。これは、自社製品やサービスの特徴を具体的に訴求し、購入を奨励する実践方式です。

特に新規市場開拓やスタートアップなどの場合に効果的で、企業や商品への理解を深めてもらうための重要なツールとなります。しかし、あまりに積極的にアピールしすぎると逆効果になる可能性もあります。ですから、顧客に対する紳士的な対応と真剣さを忘れてはなりません。

具体的な方法としては、たとえば問い合わせフォーム(総合窓口)を通じて企業へアプローチを行う方法が考えられます。これは効率的であり、さらに低コストでも実施可能です。一方で、文章の内容には十分な注意が必要です。強引すぎるとクレームの原因となり、また、読まれる確率は必ずしも高くない点を踏まえ、期待するレスポンスが得られない場合もあります。

ソーシャルセリング

「ソーシャルセリング」は今日、新たな営業戦略として注目されています。

これは、FacebookやTwitter、LinkedinなどのSNSを利用して、顧客とコミュニケーションを深め、彼らの関心を引きつけ、最終的に商品やサービスの購入につなげる営業戦略の一つです。通常の営業戦略(プッシュ型)と異なり、ソーシャルメディア上で情報を提供し、コミュニケーションを通じて顧客からの反応を積極的に誘導する(プル型)という新たなアプローチが求められています。

従来の新規開拓営業(プッシュ型)は一方的な情報提供や強引な営業が主流でしたが、ソーシャルセリングでは、顧客の生活スタイルや関心事に合わせて、商品やサービスを紹介するためのアイデアや問題解決のヒントを提供する視点が必要となります。

このようなアプローチは、単に商品を売るだけでなく、顧客との良好な関係を構築し、長期的なビジネスを築く可能性があります。そこで、プッシュ型の新規開拓営業とソーシャルセリングは、適切な使い方とタイミングで、一体となって機能することが可能です。

ただし、ソーシャルセリングを成功させるためには、営業担当者が自身でSNS上に役立つ情報を継続的に発信するなど、細心の注意が必要です。また、発信内容によってはブロックされる可能性や炎上のリスクもあるため、情報のチェックはしっかりと行いましょう。

外部イベントへの参加

この戦略は、見本市やセミナー、交流会といった場所で、熱心に出席・顔を出して、まだ自社の知名度がない可能性のある見込み客に直でアクセスすることで、自社製品やサービスの魅力を伝え、チャンスを巡らせるものです。

外部イベントへの出席は、企業と見込み客が直々に、目と目を合わせる場になるのです。ここで、製品やサービスの詳細を伝えるだけでなく、企業の理念やビジョンを伝えることもできます。さらに、見込み客からの問い合わせに対して瞬時に返答することで、信頼の関係を築くための重要な場となるのです。

ただ単にイベントに出席するだけでは効果は十分に発揮されません。成功を収めるためには、出席するイベントの判断、自社の展示内容の詳細化、見込み客への注意深いフォローアップなど、細部に至るまでの準備と努力が必要となります。

外部イベントに出席することは、新規顧客開拓に対するプッシュ型の営業手法の一つですが、その実行により企業の認知度を向上させ、新たなビジネスチャンスを切り開くことができるのです。たとえ一度だけでも、顔を合わせ、名刺を交換し、訪問の約束をすることが、早期に訪問の機会を得るためのコツとなります。

新規開拓営業の手法(プル型)とは

次に、プル型営業の方法をご紹介します。

ウェブサイトやブログの活用

新規開拓営業のアプローチは様々ですが、その中でも要注目なのが「プル型営業」です。この方法は、お客様が主体となり情報に触れ、インタレストを引き寄せて事業を進行させるアプローチの一つです。

プル型営業の鍵を握るのが、自社のウェブサイトやブログの活用です。サービスの紹介、知識の共有、顧客ニーズの理解など、ウェブサイトやブログは自社のアピールポイントを伝える最も適した場です。それぞれが訴求力の向上に寄与するツールとなります。

具体的には、製品やサービスについての詳細な情報を提供する自社メディアを運営することで、ユーザーは自発的に情報に接触します。それにより、興味をもったユーザーが自発的に連絡を取ってくるケースが想定され、これこそが具体的なプル型営業の形と言えます。

その上で、自社メディアの運用には戦略が必要です。一つ目は、定期的なアップデートを行い、読者の再訪を促進すること。二つ目は、情報が価値となり、お客様が製品やサービスを必要と感じるトリガーとなることです。

もちろん、SEO対策によって自社の製品やサービスが競合他社より先にユーザーの視野に入るよう配慮は必要です。ただし、これには時間や継続的なコストが必要になります。

しかし、長期的な視野から見て、プル型営業によって自社の価値を訴えることは、新規開拓営業成功への大切な一歩となるでしょう。

インターネット広告の運用

新規の顧客開拓方法として注目を浴びているのが、インターネット広告を利用したプル型のマーケティングです。ここでのポイントは、自社から顧客を見つけ出して営業をかける一般的な手法とは違い、顧客が自主的に商品やサービスを求める状況を創り出すプル型マーケティングを活用することです。

インターネット広告の運用は顧客があなたのウェブサイトを訪問する環境を育てるSEO対策や、顧客が自発的に情報を探す状況を構築するコンテンツマーケティングが主になります。これらの手法をうまく活用することで、開拓の効率性を高め、新規顧客を獲得することが可能です。

そのうえ、この手法によって得られた顧客は、自ら関心を寄せた忠実なユーザーのため、繰り返し利用してくれてビジネスパートナーのような関係を築きやすいのが特徴となります。

ただ一点、注意が必要なのは効果が出るまでには時間がかかることです。それゆえ、短期的な結果を求める場合には向いていないかもしれません。プル型マーケティングを最大限に活用するためには、戦略的な視野と長期的な視点を持つ必要があります。

ウェブサイトやスマホアプリなどに配信されるバナーやリスティング広告、また一度自社ウェブサイトを訪問したユーザーに再表示されるリターゲティング広告など、広告の形は様々ありますが、ウェブ上には無数の情報が存在するため、どれだけ差別化を打ち出せるかが成功の鍵となります。

オフライン広告の利用

新規開拓営業とは、未開の顧客や市場を見付け出し、新たな商機を創出するプロセスを指します。その手法の一つとして、「プル型」営業が挙げられます。これは、顧客が自身から商品やサービスを望む状況を創り上げる方法を示します。その中で重要な役割を果たすのが、オフライン広告の使用です。

オフライン広告とは、テレビCMや新聞の広告欄、雑誌広告、屋外看板などの物理的なメディアを利用して製品やサービスの情報を発信することを意味します。この方法は一般的に、オンライン広告よりも訴求力が高く、より広範なターゲットへアピールできるとされています。さらに、視覚や感覚に訴える要素を含むため、インパクトの高さが特徴です。

広告を活用する際には、消費者の生活リズムや行動パターンを把握し、、最も効率的で効果的な広告メディアを選ぶ事が求められます。その情報を発信することにより、顧客が自社の製品やサービスに興味を持ち、自発的に取引をしたいと感じる状況をつくり出します。

新規開拓営業において、プル型戦略を用い、オフライン広告を通じて顧客のニーズを引き出し、解決策を提供することで新たな商機を生み出すのです。積極的かつ戦略的な広告展開を通じて、新規顧客の開拓が期待できるのです。オフライン広告は企業のブランディング活動にも対応でき、頻繁に顧客に露出することで自社を記憶に刻むことが可能です。これが新規開拓営業にプラスとなる可能性があります。

展示会・フォーラムへの出展

この手法の重要性は、自社の商品やサービスの魅力を具体的に伝え、顧客の興味をひきつけることで、彼らを自然と自社へと引きつけるところにあります。それは、消費者との「出会い」を促進する場となり、自社のレベル、技術力を直接示す機会が増える意味でも大いに有利です。

他社が開催する展示会やセミナーの参加は、自社の製品やサービスを大いに宣伝する好機となります。こうした場で自社の価値を具体的な製品やサービスを通して顧客に感得てもらうことで、販売力やブランド力のアップ、購入意欲の引き出しが期待できます。

また、直接対話が生まれる展示会などでは、消費者の感想を直に捉え、消費者が欲しいものを正確に理解することができ、それが商品改良や開発のヒントへと繋がります。

「プル型」の営業戦略では、顧客の「欲しい」を引き出すことを重視します。商品やサービスを欲しいと思わせ、自然に手にしてもらうことで、営業成功へと結びつけるのです。

セミナーの主催/共催

自社製品やサービスに関するセミナーを企画することにより、多くの参加者に対し製品の信頼性や特性を一度に伝えることが可能になります。

同時に、規模を小さくした勉強会や交流会の主催も有意義な戦略となり得ます。既存の顧客から新規顧客への紹介やSNSを経由した集客が可能になります。

さらに、共同での目的を共有する他の企業とのセミナー共催も選べます。これにより、異なる視野や専門知識を取り入れることができ、幅広い顧客層へのリーチが可能となります。

これらの方法を選択する際は、時間や労力、資金的なコストを考慮し、自社の目的や規模に適した手法を選ぶことが重要です。自社の製品やサービスの魅力と価値を伝え、顧客からの関心を引き出しましょう。プル型マーケティングの手法を用いて、新規開拓営業を成功させ、順調な業績拡大を目指しましょう。

その他の新規開拓の方法とは

その他の営業手法をご紹介します。

同業者や既存顧客からの紹介

自社のサービスを顧客によって自然と広めてもらうことができるこの手法は、新規の顧客から一層の信頼を得ることが可能で、商談の進行もスムーズとなります。

しかし、ここで注意すべきなのは、紹介された相手への対応一つで、その関係性が大きく左右される可能性があるという点です。紹介する側もされる側も高い信頼関係の下に成立するこの形式の新規開拓では、相手の気持ちを害するような言動は控えて、きめ細やかな対応が求められます。

私たちが紹介された顧客との関係性を大切にすることは、紹介元でもある既存顧客との良好な関係も保つためにも必須です。これを怠ってしまうと、紹介された顧客はもちろんのこと、既存顧客まで一気に失う危険性があります。

新規開拓における相手への対応は慎重に行い、すべての顧客への信頼関係を築くことで、企業が持続して成長するためのしっかりとした基盤を構築することをおすすめします。

アライアンス営業・代理店制度

一昔前までは顧客との直接接触が新規開拓の主要な手段でしたが、現代のビジネス環境では、他企業とのアライアンスや代理店制度の活用が有効です。

アライアンス営業とは自社の製品・サービスに加える他社の付加価値と連携し、一緒にマーケティングや営業活動を展開する方法です。これにより、自社だけでは困難であった新規顧客の開拓が可能となります。

一方、代理店制度とは、製品販売やサービス提供を自社ではなく担当業者に任せ、その業者とパートナーシップを結び、広範囲にわたり販売活動を行う手法です。これにより、自社のブランド力や信頼性を利用し、地域や顧客セグメントの外れていた範囲を新規で開拓できます。

これらのアプローチは、販売力を強化し、市場シェアを拡大させるだけでなく、商品のバリエーションを増やし、市場の変動に迅速に反応する機会も生まれます。新規開拓方法は常に検討し直す必要があり、新たな課題を試すことで、市場との接触点を絶えず増やし、ビジネスの成長につなげることが可能です。これらの手法により、自社以外の人材や経営資源を使い、新規開拓を幅広く実施することが可能です。

営業パートナーがスムーズに活動できるよう、販売促進の仕組みを整えることが望ましいです。

新規開拓営業を成功させるコツとは

新規開拓営業を成功させるコツを押さえておきましょう。

リストの作成

新規開拓営業においては、リスト作成の極めて大切な役割があります。単に商談を試みるだけでは、無駄な時間やコストが浪費されるリスクがあります。ここではリスト作成の効果を最大限に引き出すための方法を提案します。成功へと導く鍵は、あなたが作成するリストの品質と精度にあるのです。

初めのステップとしては、対象となるエンティティを明確に設定することが重要です。どの分野、どの規模の企業に焦点をあてるかを定めましょう。具体的なターゲットを決定することは、続く作業の円滑な進行に資するものです。リスト作成はこのターゲット設定を基に始まります。広範に拡げるよりも、集中することでより迅速に結果を得られます。

次に重要なのは、目標とする企業についての情報収集です。企業名や業界だけでなく、企業の特長、事業内容、製品やサービス情報といった詳細をリストにまとめていきます。そしてリスト作成で最もポイントとなるのは、決定権を持つ人物の把握です。具体的には、誰へアプローチし、その人物の連絡先、役職、関心事等の詳細を掴むリスト作成が必要となります。

新規開拓営業を成功させるためのリスト作成は、各企業が無駄なく、効率よく活動するための一歩と言えます。リスト作成を高いレベルで行うことで、最終的には取引締結率の向上にも寄与します。リスト作成の実効性を確認し、新規開拓営業に成功をもたらすために、ぜひ試してみてください。

また近年では、高品質な営業リストを提供する有料サービスやアウトソーシングも存在します。より効率的に営業リストを作成し、新規開拓営業の成功率を高めたいと考えている場合は、これらのサービスを検討してみると良いでしょう。

相手の問題や課題を理解する

新規開拓営業の進行を円滑に進めるためには、最初に相手のビジネスの課題や問題が何であるかを把握し、自身の商品やサービスがいかにしてその解決に寄与できるかを見極める必要があります。これにより、自社の商品やサービスが提供できる具体的な価値を明確に示し、信頼関係を構築する機会を増やすことができます。

この一連のプロセスは時間や情報の収集が要求されます。しかし、顧客の要望を深く理解し、単なる商品の販売以上の価値を提供することで、長期にわたる信頼関係の構築が可能となります。新規開拓営業を成功させるための秘訣は、相手の問題や課題を理解し、それに基づく対応を行うことです。

企業の情報収集も高い効果を発揮します。これは具体的には、商談の結果や企業データ、決裁者や担当者の情報の更新、そして企業が持っている課題やニーズ、取ったアプローチなどの詳細情報の理解につながります。この理解は、相手との信頼関係を築く手段や効果的なアプローチ法を見つけるために不可欠なプロセスです。

自社のメリットや優位性を明確に示す

新規開拓営業を成功させる上で、自社の特長や一歩先を行く独自性をきっちりと示すことが重要となります。

ポイントは、お客様との信頼を築き、新たな商談の機会を引き寄せることです。

単純に自社製品の情報やメリットを伝えるだけではなく、お客様のニーズに対応した自社の強みを示すことで、契約に至る確率を飛躍的に上昇させることが可能となります。

初めての事業開拓だけではなく、全ての商談においても、自社の利点や強さをハッキリと伝えることがひとつの鍵となります。そのためには、自分自身が自社の強みや長所を理解し、お客様の立場を考慮した上で、それを適切に伝えるスキルが不可欠となります。

相手目線に立ったアプローチ

新規開拓営業においては、多数の未探索のクライアントに対する精密な研究や、高度な対人スキルが求められます。成功のポイントは、具体的な結果を追求する手法よりも、相手を十分に理解し尊重し、その視点に立った対話型のアプローチを展開することです。

ますます多様化するクライアントのニーズや要望をうまく捉えるため、まず必要なステップは深い理解です。相手の業界や商品、サービス、そして顧客との関係について綿密に調査し、彼らの抱える課題やニーズを把握しましょう。こうした理解を元に、自社の提供する製品やサービスがどのように彼らにとっての価値となるかを見つけ出すことができるのです。

さらに、提案に対するクライアントからの反応も重要な指標となります。プロポーズに対する反応は、受け入れられる可能性を示す一つのバロメーターであり、無理に契約を迫るのではなく、相手の立場や条件を尊重し、対話を通じて最適な解決策を見つけ出すべきです。

新規開拓営業に成功するためには、高度な営業スキルだけでなく、相手の視点を理解し尊重することが不可欠です。「クライアントの悩みは何か」「自社のサービスはその解決に適しているか」など、彼らの視点に立って問題解決に向けた提案を行うことが重要となります。成功の秘訣は、相手の立場に立った対話型のアプローチにあるのです。

顧客情報の共有化・見える化

新規開拓営業を成功に導く鍵は、「顧客情報の一元化・可視化」にあります。具体的には、業種や企業規模、担当者の職位や性格、我が社製品への関心度といった顧客情報を、システムに入力し管理することで、営業活動の効率と質が向上します。

この情報の「可視化」を実現することにより、潜在的な顧客の需要や商談の進行状況が一目でわかり、営業チーム全体がより的確なアクションを起こせます。さらに、共有されたデータから新たな顧客の傾向を見つけ出し、効果的な営業戦略を立てることも可能になります。

顧客情報を共有・可視化することは、新規開拓営業の成果を加速させる上で極めて重要です。しかし、個人情報保護法等を遵守し、情報を適切に取り扱うことも不可欠です。各人が顧客情報を入力・共有し、それを基に専門性を高め、顧客満足度とビジネスの拡大を実現することが重要であります。

KPIの設定・PDCAを回す

新規開拓営業はビジネスパフォーマンス向上や競争力強化に至る大切な工程でありますが、その不確実性から結果を出すまでには時間と工夫が求められます。

この成果に結びつけるためには、一つにKPI(主要業績評価指標)の定めは避けて通れません。これにより、営業目標を明瞭にし、活動状況の可視化、進展のマネージメントが可能となり、売上、新規顧客数、アポイントメント率など目標達成に資する明確な指針を掲げることが出来ます。

さらに、PDCAサイクル(Plan:計画、Do:実行、Check:評価、Action:改善)の適用も営業成果における要素となります。この体系的な流れ、計画→実行→評価→改善を連続して適応することで、営業活動の品質・効果両面の向上を可能にします。

新規開拓営業は、即時に結果を穫るものではありませんが、KPIの設定とPDCAサイクルの導入により、果たし得る結果を担保します。失敗を経験に変換し、それを成功への一歩と捉えることで、前向きな取り組みを実現しましょう。成功の鍵は、絶えずに挑戦し改良を重ねることにあります。

まとめ

新規開拓の成功には、相手のニーズを把握し共感を生む営業手法と、効果的なアプローチ策を練ることが重要です。そして、これらを無理なく持続できるよう、労力や時間の管理も必要不可欠です。新規開拓は、サービスや商品の価値を伝え、信頼関係を築くための最初のステップです。成功への道筋を切り開くために、正しい知識を身につけて戦略的に行動しましょう。

よくある質問

新規開拓とは何ですか?

新規開拓は、企業が新しい顧客を獲得するプロセスです。 このアプローチでは、まだ取引のない相手との関係を築き、初めての取引に結びつけることが目的となります。 自社を知らない相手に積極的なアプローチが求められ、関係性の構築には時間がかかることもあります。