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新規事業開発

新規事業立ち上げのためのフレームワーク25選

新規事業の立ち上げはアイデアがあれば誰でも始めることができますが、成功への道のりは必ずしも平易ではありません。想像力や創造性だけではなく、戦略的計画と緻密な準備を必要とします。特に予想外の問題や障害に遭遇したとき、どのように対処するかがその事業の存続に影響を与えることがあります。

そこで本記事では、新規事業の成功に導くためのフレームワーク25選を紹介します。

新規事業のアイデア、立ち上げからグロース、そして継続的な発展までを見据えたフレームワークを使って、あなたの新規事業を成功させましょう。

目次

フレームワークとは

フレームワークは、その和訳「枠組み」が示す通り、ソフトウェア開発における頑固な「どうすれば良いか」の悩みを整理する重要な道具です。一定のルールや構造が備わった仕組みで、ライブラリや関数が組み込まれた効率的で柔軟なプラットフォームを示します。

特に、一定の期間で安定した品質を求める開発に対して効果を発揮します。フレームワークを使って、開発時間の短縮や再利用性の増加、保守性の維持などが期待されます。

フレームワークを使用するメリットとは

フレームワークを活用する利益はどのようなものがあるのでしょうか。

まずは新規事業開発作業の時短です。フレームワークでは先立って新規事業開発の基盤となるコードが組み立てられており、開発者はこの段階からスタートし、より上級な機能実現に労力を注ぐことが可能になります。

また、フレームワークを活用すれば品質統一性が確保できます。同一フレームワークを導入すれば、すべての開発者が共通の手法でコードを記述することが実現でき、バグの特定や修正も容易になります。大型のプロジェクトで採用され、メンバー間の連携作業を円滑化するのにフレームワークを有効活用できます。

さらに、フレームワークを採用することは保全性を促進します。フレームワーク内で作られたコードは、整理され再利用が可能であり、これによりバージョンアップや機能追加が手軽になります。

新規事業の立ち上げで役立つフレームワークとは

この章では、新規事業の立ち上げに役立つフレームワークについてご紹介します。

課題やアイデアを見つけるために有効なフレームワーク

まずは新規事業のアイデアを見つけるために役立つフレームワークです。

マンダラート

「マンダラート」とは、3×3の9つのセルを用意し、その中央にテーマを記入し、そのテーマに関連するアイデアを周囲に記述するだけで、考えを広げる手法です。最初のテーマに関するアイデアを8つの周辺セルに書き込んだら、それぞれのアイデアに関連する8つのアイデアをさらに記入することで、考えを展開していくことができます。

マンダラートは「見える化」により深い洞察を引き出し、発想の拡張を促します。特定の課題や情報から新規事業のアイデアを引き出す力強いフレームワークとして、その適用範囲は広大です。

SCAMPER(スキャンパー)法

SCAMPER法は、7つのアプローチに基づいてアイデアを生み出すためのフレームワークです。新規事業のアイデアを見つけるために活用できます。

「SCAMPER」とは、「Substitute(代用)」「Combine(結合)」「Adapt(応用)」「Modify(修正)」「Put to other uses(転用)」「Eliminate(削減)」「Reverse・Rearrange(逆転・再編成)」の頭文字を表します。これらの質問に答えることで、アイデアを引き出すための手法です。この手法はオズボーンのチェックリストとも呼ばれ、以下の7つの切り口で発想を促します。

Substitute(代える):他のものに置き換え可能か?

Combine(組み合わせる):複数の製品をどのように組み合わせられるか?

Adapt(適応させる):類似したものや過去のアイデアを活用できるか?

Modify(修正する):サイズや色を変更可能か?

Put to other uses(他の使い道):別の使い方はできないか?

Eliminate(削減する):現在の製品から取り除けるものはあるか?

Reverse・Rearrange(逆転・再編成):逆にすることや再配置は可能か?

5W1H

「5W1H」というフレームワークは「何を(What)」、「誰が(Who)」、「いつ(When)」、「どこで(Where)」、「なぜ(Why)」の五つの疑問詞、そして「どのように(How)」という要素を融合させたものです。

これによって、抽象的なテーマもより具体的なものへと変化させることが可能になるのです。

6W3H

5W1H(いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのようにして)はよく知られた分析ツールです。6W3Hはこの枠組みにWhom(だれに)、How many(どれだけ)、How much(いくらで)の3つの分析項目を加えたものです。

このフレームワークは抽象的なテーマや曖昧な情報を具体化する際に有用であり、詳細に迫りたいときに役立つフレームワークです。

MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)

プロジェクトを推進する上で、何を達成したいのかを全メンバーで共有することが大切です。このために、「MVV」、つまりミッション・ビジョン・バリューのフレームワークが有効です。

ミッションは事業の存在意義と職務を定義します。一方、ビジョンは我々が追求する理想的な未来や具体的な目標を設定します。これらにより、求められる課題や改善の視点を確立することができます。加えて、バリューをこのフレームワークに組み込むことで、どのような価値観に基づく活動なのかを明らかにします。

ペルソナ分析

ペルソナ分析は、特定の消費者グループの代表像となる虚構の人物、つまりペルソナを作り出すことで、「サービスを求める顧客の特徴」を具体的な面から捉えることが可能となります。

ペルソナは、消費者の年齢や性別、職種、価値観、家族の構成、趣味、ライフスタイルといった詳細な要素から造られます。これにより、顧客の視野や思考をより具体的に理解し、その結果として新たな課題やアイデアを明らかにすることができます。

ペルソナ分析を行うことの最大の特長は、客観的な視点からのニーズを反映した解決策や改良点を見つけて、満足度を高めるビジネスを創造することが可能となります。

市場性・事業性を検討するためのフレームワーク

新規事業立ち上げの市場性・事業性を検討する際に役立つフレームワークを見ていきましょう。

3C分析

3C分析とは、事業戦略を考案するための枠組みで、”Company”(自社)、”Competitors”(競合他社)と”Customers”(顧客)という、ビジネスの重要な三つの視点から分析を行うものです。

このフレームワークでは、まず「Company」の視点から自社の強みと弱み、そして持っている資源を把握します。次に「Competitors」の視点からは、競合他社の事業内容や市場での地位を評価します。そして「Customers」の視点から、顧客の需要や行動パターンを調査します。これら3つの要素の分析を行うことで、自社がどう優位に立つべきかを模索し、経営戦略を考えることができます。

3C分析の利点は、ビジネスの全体像を紐解きやすく、それぞれの要素の関連性を見つけ出すことができる点にあります。マーケットや事業の可能性を探る際に、これら3Cの視点を網羅的に捉え、効果的な経営戦略の策定や理解に繋がるため、ビジネスパフォーマンスを向上させるための強力なツールとなります。

STP

マーケティング戦略の基本として「STP」というフレームワークがあります。これは、「Segmentation(セグメンテーション)」、「Targeting(ターゲティング)」、「Positioning(ポジショニング)」の3段階からなり、市場や事業の性質を検討する際の評価指標となります。

まず、「Segmentation」では市場を細かく分けて分析します。市場はさまざまな基準や属性により小区分(セグメント)に分けられ、その各々について顧客ニーズや購買行動などから全体像を把握することが目的です。

「Targeting」は、前段階で把握した市場の中から、特に効果的にターゲットにするべき顧客を選び出します。これにより、有望な市場や高い利益を見込む市場を明確にし、資源の効率的な配分を実現します。

そして最後の「Positioning」では、競合他社との比較や市場分析を基に、自社の商品やサービスがどのような位置づけであるべきかを検討します。ここでは、ポジショニングマップの利用も有効です。

ポジショニングマップ

ポジショニングマップは、希望する市場において、各企業の製品やサービスがどの位置にあるのか、そして自社がどのような位置を追求すべきなのかを見極める枠組みとして活用されます。

最初に、顧客が製品選択において重視する二つの要素を選び出し、それらを縦軸と横軸に設定します。その後、競合他社の製品やサービスがどこに位置するのかをマッピングします。そこから自社の製品やサービスがどの位置に確約すべきなのかを考えるための手がかりを得ることができます。

VRIO(ヴリオ)分析

ビジネス成功のコツは他社と違った利益を出せるかどうか、その判断材料として「VRIO分析」があります。この分析は、売り物となる商品やサービス、そして運営に必要な各種リソース(人材、物品、金融、情報)の価値をチェックする枠組みです。

VRIO分析には4つの基準、Value(価値)、Rarity(希少性)、Inimitable(模倣困難性)、Organization(組織)があります。

「Value」は、該当のリソースや能力が顧客にとって何か価値あるものを提供できるか。

「Rarity」は、それがどのくらい珍しいか、他の企業が持っていない、特有のものであるか。

「Inimitable」では、それが他企業に真似されにくいものかをチェックします。

「Organization」は、そのリソースや能力を組織内で有効に活用できているかを確認します。

これら4つの観点から企業の競争力を把握し、市場価値やビジネスの可能性を探ります。VRIO分析はビジネス戦略の策定や事業の再構築に役立ちます。事業が持つリソースとそれを活用できる能力が重要となり、他社にない独自の技術や人材、それを上手に使う組織体制があれば、競争優位性を維持できます。

アドバンテージマトリクス

“アドバンテージマトリクス”は、事業や業界の可能性を評価するための重要な手段です。このフレームワークでは、製品やサービスが市場で可能な成功を予見し、市場の魅力とビジネスの競争力を二つの軸で視覚的に理解します。

市場の魅力を計るためには市場規模、成長性、利益性を、ビジネスの競争力を計るためには製品の独特さ、価格競争力、ブランド力を基準として評価します。そして、これらの評価に基づいて最善の事業戦略を描き出します。

具体的な方法について、アドバンテージマトリクスでは事業を4つの領域に分類します。市場魅力とビジネス競争力の両面が高い場合、積極的な投資や事業拡大を推奨します。その反対に、二つとも低い場合は事業縮小や撤退を検討します。

こういったタイプの対応は、分散型事業から規模型事業までをカバーし、局面に応じて戦略を調整することが可能です。それぞれが異なる競争要因と優位性建設の可能性を持っています。

アドバンテージマトリクスは市場とビジネスの両面を統合した評価システムであり、企業が成長戦略を見直す際に欠かせないツールです。

SWOT

厳しい競争が交錯する現代ビジネスのフィールドでは、新事業やプロジェクトを勝ち取るためには「市場性」そして「事業性」の吟味が欠かせません。「SWOT分析」はそのための重要な枠組みです。

「SWOT」とは、「Strength(強み)」、「Weakness(弱み)」、「Opportunity(機会)」、そして「Threat(脅威)」、これらの四つの要素の頭文字を取ったものです。それぞれが内部および外部環境に関わる事柄を見つめて分析するための手法となっています。

具体的に見てみると、「Strength」は自社が持つ独自の競争力、つまり強みを、「Weakness」は改善が必要な課題、あるいは弱みを明らかにします。一方で、「Opportunity」は外部環境から探り出せる新たなチャンスを、「Threat」は将来起こり得るリスクを探り出します。このSWOT分析によって自社の強みや弱みを整理し、その情報を元に市場の状態を評価します。

この過程を経て、戦略を紡ぎ出すことができます。そしてそれこそが、成功に繋がる開拓的で競争力のあるビジネスプランの生まれる瞬間なのです。新たなステップへ踏み出す際には、ぜひSWOT分析から始めてみてください。

クロスSWOT分析

企業戦略を立案する際に欠かせない市場性と事業性の評価フレームワークの一つに、「クロスSWOT分析」が有ります。この分析法は、新たな視点から市場や事業の可能性を掘り下げる効果的な戦略の一つとなります。

通常のSWOT分析は、企業自身の強さ(Strength)、弱さ(Weakness)、商機(Opportunity)、そして脅威(Threat)の4要素に焦点を当て、企業活動の方向性を導き出す基本的な手法であります。だけど、クロスSWOT分析を行うことで、より具体的かつ戦略的な視点を獲得することが可能となります。

クロスSWOT分析とは、企業の強みや弱みをプラスやマイナスの要素と見なし、それを市場状況の機会や脅威と結びつけ、総合的に事業性を評価する方法です。例えば、企業の強みを利用して市場の機会を掴む戦略や、自身の弱みが市場での脅威とならないように対策を立案する視点が考えられます。

クロスSWOT分析を利用することで、単に企業の強みや弱みだけを列挙するのではなく、それらが市場のどの部分と関連し、どのように用いたり克服すべきかについての検討が可能になります。その結果、より具体的で戦略的な市場性や事業性の洞察が得られます。

事業内容構築のフレームワーク

新規事業立ち上げの事業内容構築に役立つフレームワークをご紹介します。

4C分析

4C分析は、事業創造のためのフレームワークの一つで、業界内の目標定義や成長戦略の作り方に活用できるフレームワークです。4Cとは、Customer(顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)、Circumstance(状況)の頭文字で、これがビジネス構築の四つの重要キーワードとなります。

Customerは、顧客の要望や傾向を見極め、その期待に沿う商品やサービスが提供可能かを検証します。

Companyは、企業の長所と短所、持つリソースをしっかりと把握し、何が提供できるのか対内外に明確にします。

競合他社や業界全体を見るCompetitorは、競争相手の動向、戦略、自社の位置づけ等を把握し、有利な立場を確保します。

そしてCircumstanceは、社会全体の動きや技術の発展など、ビジネスに影響を及ぼす要素を盛り込んで見えない可能性を探っていきます。

4P分析

4P分析は製品(Product)、価格(Price)、販売地点(Place)、プロモーション(Promotion)の4つの視点から分析を行い、それぞれの要素を最適化することで事業成功の可能性を引き上げます。

製品では、消費者の要求を満たすかどうかを確認します。価格では、コストと競争状況、価値認識を大切にし、最適な値段を見つけます。販売地点では、どのチャネルを通して製品を顧客に届けるかを検討します。プロモーションでは、製品の認知度を高め、消費者の購買欲を刺激する活動を策定します。これらの要素が適切に組み合わさると、事業は市場で成功する可能性が高まります。自社の事業内容を具現化するための優れたフレームワークといえるでしょう。

ファイブフォース分析(5フォース分析)

ファイブフォース分析とは、事業の収益性を評価し、競争優位を持続するために考慮するべき5つの要素を総合的に調査します。これらは、「業界内の既存企業との競争」「新たなプレーヤーの参入による新規参入の脅威」「自社製品に代わり得る代替品の脅威」「原材料などを供給する売り手側の交渉力」「商品やサービスの購入者である顧客の交渉力」の5つです。

自社の強みや弱み、機会や脅威を明確化し、それに基づいた戦略の立案が可能になります。例えば、業界の構造を分析したり、競争優位を構築したり、差別化を図る戦略等に結びつきます。

ビジネスモデルキャンバス

ビジネスモデルキャンバスとは、事業戦略を整理、明確化するための枠組みで、自社のビジネスモデルを視覚的に表現するフレームワークとも言えます。変わりゆくビジネス環境でも、このフレームワークを利用することで、柔軟に対応することが可能になります。

このキャンバスには9つの要素があり、それぞれがビジネス活動の重要な要点を示すことで、企業の強みや弱み、改善すべき箇所を見つけることができます。

AISAS(アイサス)

AISAS(アイサス)モデルは消費者の経験を「注意」「関心」「検索」「行動」「共有」の5段階に分解しています。

その目的は、消費者の目を引く施策を実施し、その興味が検索という行動につながり、最終的には、商品やサービスへの意思決定(例えば、購入)を誘発することです。そして、それらの経験が他の消費者と共有されると、次の消費者行動のきっかけとなります。

AISASモデルを適切に適用することで、消費者の心理や行動を理解し、効率的なマーケティング戦略を展開できます。かつては、「AIDMA(アイドマ)」が購買行動モデルとして一般的だったものの、インターネットやSNSの拡大に伴い、「検索」や「共有」などの行動が盛り込まれたAISASモデルが求められるようになっています。

アンゾフの成長マトリクス

アンゾフの成長マトリクスは事業の成長や拡大に向けたフレームワークです。

「製品」と「市場」の二つの軸を「既存」及び「新規」の四つの視点で捉え、それらを組み合わせた結果を基に事業の成長戦略を検討します。このフレームワークを活用することで、数々の選択肢の中から最適な方向性を見つけ出すことが可能となります。

具体的には、アンゾフの成長マトリクスを用いることで、以下の4つの視点から事業戦略を考えることが可能となります。

1. 市場浸透:既存の製品を既存市場でさらに広め、シェア拡大を図る戦略。

2. 市場開拓:既存製品を活用し、新規市場へ参入を行う戦略。

3. 製品開発:既存市場を対象に新規製品を開発し、市場を開拓する戦略。

4. 多角化:新規製品を新規市場に投入し、新たな事業領域を開拓する戦略。

これらの視点を通じて、自社の事業を定量的に分析し、状況に応じた適切な戦略を立てることができます。

事業の修正・改善のフレームワーク

新規事業立ち上げにおける事業の修正・改善に役立つフレームワークをご紹介します。

PLC(プロダクトライフサイクル)

製品が初めて市場に出てからその寿命が尽きるまでの間を、PLCは「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の4つのステップとして捉えます。そして、この各段階をS字カーブで表現し、それぞれのフェーズで採るべきマーケティング戦略や販売手法、製品改善の方向性を提示してくれます。

バリューチェーン分析

「バリューチェーン」は、「価値連鎖」とも言います。マイケル・ポーター教授が提唱したこれは、企業全体の働きを最大限に引き出すための戦略的な手法です。具体的には、企業の各工程、つまり製品の設計から生産、販売、アフターサービスまでの一連の流れを「主活動」と「支援活動」に分け、それぞれに内包する価値とコストを見つけ出す分析フレームワークとなります。

ピラミッドストラクチャー

ピラミッドストラクチャーは、課題の解決手段を明瞭にする階層構造のフレームワークです。この方法では、最初に目標を設定し、その目標を達成するために必要な手段を段階的に明らかにします。これにより、どの問題を解決すべきかが明確になり、効果的な解決策を立案しやすくなります。

ビジネスの改造や改善策の計画作成で、ピラミッドストラクチャーは非常に役立ちます。全体像を理解することで、詳細な問題だけでなく、全体的な構造的な問題や将来を予見する能力が欠けている問題も認識可能となります。

ECRS(イクルス)

事業運営に必要不可欠な戦略として昇華しているのがECRS(イクルス)。これは、「Eliminate(削除する)」、「Combine(統合する)」、「Rearrange(配置変更)」、「Simplify(単純化)」の頭文字を取ったもので、各段階ごとに効果的な業務改善を目指します。

初めに、「不要」な要素を特定し「削除」することで、余計な手間や費用を省きます。その次に、「重複」している部分を「統合」し、一連の流れをより切れ味良く推進します。そして、最適な順序や代替手段を見つけ出し、「配置変更」することで、業務の流れ全体を賢明に整備します。最後に、ルールや手続きを「単純化」することで、誤解や混乱を極限まで避けるように努めます。

PDCA

PDCAはPlan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)及びAction(対策・改善)の四つのステージからなり、行動管理、生産管理、品質管理といった事業の改善や発展を促す枠組みとなります。Plan段階では目標と実現のためのロードマップを定め、Doではその実行にあたります。Checkでは成果を測定し評価し、Actionではその結果から必要な修正・改善を見つけ出します。

このプロセスを行い、絶えず改良を重ねることが必要とされています。その結果、事業の質が継続的に向上し、組織全体も成長し続けることができるのです。

AARRR

「AARRR」というフレームワークは、「Acquisition(獲得)」、「Activation(活性化)」、「Retention(継続)」、「Revenue(収益)」、「Referral(紹介)」の5つのキーフレーズから構成され、事業改善の方向を示します。

はじめに、「Acquisition(獲得)」では、ターゲットとなる顧客の獲得に焦点を当てます。これは、マーケティング戦略を駆使して、自社の製品やサービスをより多くの人々に知っていただくところから始まります。

次に、「Activation(活性化)」は、獲得した顧客がどの程度自社製品やサービスを利用しているかをモニターします。

「Retention(継続)」は、獲得した顧客をどれだけ長きにわたって引き付け続けることができるかに焦点を当てます。これは、リピート購入率の向上などにダイレクトに貢献します。

次に、「Revenue(収益)」では、顧客からいかに収益を上げられるかの戦略を練ります。

最後に、「Referral(紹介)」は、顧客自身が他人に自社の製品やサービスを推薦することで、新たな顧客を獲得することに焦点を当てます。

フレームワーク活用による新規事業の立ち上げを成功させるポイントとは

新規事業の立ち上げを成功させるためのポイントを押さえたフレームワークを活用し、効率的な思考整理を行う事ができます。フレームワーク活用におけるポイントを見ていきましょう。

複数のフレームワークを組み合わせる

新規事業の立ち上げで複数のフレームワークを活用することで、事業戦略を明確に設計し、適切な進行方向を規定することが可能となります。

フレームワークを組み合わせることで、事業の全体像に対する見通しは一段と広がります。それぞれの領域から新たな視線で取り組むことができるからです。たとえば、マーケティングと製品開発のフレームワークを融合させた場合、市場分析と製品開発を同時進行させることが可能となり、成功の道を切り開く確率を上げることができます。

ビジョンとズレがないか

新規事業の立ち上げでは、顧客視点や市場分析に基づいたプランニングが求められますが、そもそもそれが自社の経営理念に基づいているか、自社の未来のビジョンと相違が無いかは常に検証するべきです。経営理念に沿わない新規事業では、取り組みの目的や意義が曖昧になり、目指すべき目標も見失う可能性があるでしょう。それに加えて既存の事業や自社の技術との相乗効果も期待できなくなるかもしれません。

時間をかけすぎない

新規事業の立ち上げでフレームワークを用いる際、誤った方法としては、最初からすべてを完璧に仕上げようとする傾向があります。ただし、完璧さを追い求めるあまりに時間をかけ過ぎると、市場の状況が変わってしまい、初期の計画が時代遅れになる可能性があります。その結果、投入した時間と費用が無益になるリスクが増えてしまいます。

まとめ

新規事業を成功させるためには、事前に戦略を計画し、問題や障害への対処法を練っておくことが重要です。本記事でご紹介した25のフレームワークを活用して、ビジネスの立ち上げから発展までを効率的に進めることができます。これらのツールを使って、あなたの新規事業を確実に成功へと導きましょう。

よくある質問

ビジネスフレームワークとは何ですか?

目標達成や経営戦略、課題解決に役立つ思考の枠組みがビジネスフレームワークです。このフレームワークは、「枠組み」や「骨組み」という意味を持ち、ビジネスの領域でもフレームワークを活用できます。ビジネスフレームワークを使うことで、課題の特定や解決策の立案、選択を迅速に行うことができます。

ビジネスフレームワークは必要ですか?

ビジネスフレームワークを活用することは経営戦略において重要です。これは、企業の経営戦略や課題解決に役立つものであり、商品やサービスの改善や開発にも役立ちます。また、社内で課題を解決する際には、円滑な情報共有が重要です。

新規事業フレームワークを使用するメリットは?

以下は新規事業立ち上げの際にフレームワークを活用するメリットです。

・構造化されたアプローチ

・網羅的な視点提供

・効率性と一貫性の確保

・創造性の促進

・経験とベストプラクティスの活用

カスタマージャーニーとはどういう意味ですか?

カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを知る段階から購入・利用、さらに利用後の継続や再購入までの一連の経験を、「旅」に例えた概念です。これは顧客が商品やサービスに関わる過程を理解し、改善するために重要です。例えば、顧客が製品を見つけて購入し、使用してその満足度を感じるまでの経験を包括的に把握することがカスタマージャーニーの重要性に関わります。