「廃棄」は、特別なサニタイズ手続きを通さず、記憶媒体のデータを消去する行為を意味します。このプロセスでは、一般的なファイル削除機能、例えばゴミ箱などが使用されます。しかし、この手段で消去した場合、実際にはデータの索引のみが削除され、データ自体は記憶媒体に残存し続けます。この残留データは「残存データ」と呼ばれ、セキュリティ上の脅威になる可能性があります。
米国標準技術研究所(NIST)のSP800-88「メディア・サニタイゼーションガイドライン(Guidelines for Media Sanitization)」によれば、廃棄を含む4種類の方法が規定されています。それらは、’廃棄’、’クリアリング’、’パージング’、そして’破壊’です。