一般に「ケイパビリティ」とは才能や能力、素質を指す言葉ですが、経営学の世界では「組織的能力」の意味合いを持ちます。これは組織固有の力や能力をさし、競争相手との割合で優位を確保するための重要な経営戦略となっており、近年注目を集めています。
伝統的な経営戦略は、商品やサービスの市場性や価格などの外部要素に基づいた優位性を追求するものでした。しかし、情報や技術の格差が縮まる現代社会では、このアプローチでは他社との差別化が難しくなっています。それゆえ、戦略の重要性が自社内部の組織能力、つまりケイパビリティに移行してきているのです。