「コイルセンター」とは、基本的には、大規模な流通加工業者で、その主要な業務は鉄鋼メーカーが生産した鋼帯、いわゆる「コイル」の加工を手掛けることです。コイルセンターの機能は、主に以下の4種類に分けられます。まずは、在庫機能です。これは、鉄鋼メーカーとその保有者であるユーザーとの間で鋼材の供給と需要のバランス調整を行う役割を果たします。次に、流通機能。これは鉄鋼メーカーからの大量注文と末端利用者からの小量注文への隔たりを橋渡しする役回りであり、実質的には小売業者の役目を担っています。続いて、鋼材加工機能。こちらはコイルを巻出し、平面性を整え、所定の幅や長さに切断するという加工作業を指します。最後に、品質管理機能があります。これは、瑕疵や埃、結露等の問題を防ぎ、製品の品質を向上させること、そして、場合によってはメーカーの代わりとなり最終製品チェックを実行することを含みます。