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PPDACサイクルとは?意味や手順を分かりやすく解説

データ分析を行うとき、あなたは一体どのような手順を踏んでいますか?確かに経験と勘も大切ですが、これらだけに頼っていると意思決定の精度が怪しくなることも。非効率的な手間が増えることもありますし、何より結果の信頼性に影響が出る恐れがあります。

そこで今回は、データ分析の手順・フローを確立するために世界的に活用されている「PPDACサイクル」について取り上げたいと思います。エビデンスに基づいた意思決定のためには欠かせないこのフレームワークの意味や具体的な手順を、分かりやすく解説していきます。

PPDACサイクルとは

PPDACサイクルとは、5段階のプロセスのことを指します。PPDACサイクルはProblem(問題)、Plan(計画)、Data(データ収集)、Analysis(分析)、Conclusion(結論)の頭文字を組み合わせて命名されたものです。

PPDACサイクルのフローは問題を把握するところから始まります。その後、 課題解決策を立案し、必要な情報を収集します。

情報が集結したら、それを詳しく分析して、解決策をまたは結論を引き出します。ここで描き出された結論が新しい問題や課題を創り出すこともあります。そんな時は、もう一度上からのプロセスに向かい、新たな計画作り、データの収取、分析と結論までの過程を経るわけです。

PPDACサイクルは、問題解決に至る全体的な手続きを体系的に把握するフレームワークといえます。それぞれの段階がすべて繋がっているため、一貫性のある手法で多様な問題に取り組むことができます。

PPDACサイクルの手順とは

PPDACサイクルは、組織が解決策を効率的に見つけるための強力なツールです。各段階における手順を確認しましょう。

問題の把握(Problem)

「問題の把握」の段階では、具体的な課題や問題を洗い出し、それを明瞭に設定します。問題の核心やその背後を理解し、問題を解決するために必要なエッセンスを見つけ出すことが必要となります。

「課題」をクリアするための「指標」を設定し、結果判断のための具体的な定量指標を設けることで、課題達成の目途を立てます。

計画(Plan)

「指標」を達成するためには、適切な調査を行うことが重要です。

まず、調査方法を具体的に決めるために、因果関係を仮説として設定します。その後、仮説を検証するための分析手法や必要なデータの収集方法を決定していきます。

データの収集(Data)

問題解決のために必要なデータが何であるかを明確にし、適切なデータの収集方法を計画します。その次に、取得すべきデータの範囲や対象者を明らかにします。

ここで設定する範囲が広過ぎると管理が困難となり、逆に狭すぎると必要な情報を逃がすリスクが出てきます。また、対象者を選び出す際には平等性を保つために、偏りのない属性や条件の設定が不可欠です。

ビッグデータの品質を維持するために、一貫性のある収集方法を行うことが必須となります。

分析(Analysis)

データ分析では、収集したデータを徹底的に調査し、解決策の糸口を見つけるための情報を見つけ出します。具体的には、データの布置を見つけるための静的な描写の作成、データの視覚的表現、散布図の検討、相関関係の検証、そして回帰分析といった統計的手法を多様に活用します。

結論(Conclusion)

結論は、サイクルの最終段階ですが、その一方で新たなサイクルの始まりでもあります。よって、結論は決して最終的な停止点ではありません。分析フェーズの結果から最善の解答や改良点を見つけ出し、それを結果として示し、仮定として提示します。これらが新しい課題提起や次のサイクルの糸口となり、ふたたびPPDACサイクルが巡るのです。

結論のフェーズでは、分析結果から導き出された答えを効果的に伝えるためのスキルが要求されます。意味をつかみ、何において活動を継続すべきであるかを明確にして、その見通しや進行方向を示すことが求められます。これは次のサイクルへの道筋を作り、アクションの策定やフィードバックの重要性を伝えます。そしてこうして問題解決の一連の流れを作り上げ、停滞することなく前進し続けます。

PPDACサイクルのメリットとは

PPDACサイクルは特にチームや複数の異なる機関が一緒に取り組む時に大いに効果を発揮します。参加者全員がこの5フェーズを把握し、各々が現在どの段階にいるのかを共有しながら進むというこの方法は、混乱を避けつつ、データを最大限に活用して問題解決を効果的に進めることが可能になります。

まとめ

PPDACサイクルは、確かな分析結果を導くための全体的な流れを体系的に表したものです。PPDACサイクルを活用することで、データ収集から結果の解釈までが効率的かつ精確に行い問題を解決、意思決定の精度と信頼性を高めることが可能となります。

よくある質問

PPDACの問題解決プロセス/問題解決フレームワークとは?

PPDACは、問題(Problem)、計画(Plan)、データ(Data)、分析(Analysis)、結論(Conclusion)の頭文字を取ったもので、データに基づく問題解決プロセスを指します。この手法は実用的であり、どんな人でも活用できる特長があります。例えば、小中学生の統計的思考力の育成にも役立ちます。

PDCAサイクルとPPDACサイクルの違いは何ですか?

PDCAサイクルは、Plan(計画)-Do(実行)-Check(評価)-Act(改善)の4つの段階からなる品質管理手法です。一方、PPDACサイクルは、PDCAを基にしたデータ重視の問題解決手法で、Problem(問題)-Plan(計画)-Data(データ)-Analysis(分析)-Conclusion(結論)の5つの段階から成り立ちます。PPDACはよりデータに焦点を当て、現代のデータ駆動型社会における問題解決に適したフレームワークとして活用されています。