「デレゲーション」、または「デリゲーション」とは、部下へ上司の業務の一部を移譲し、委託する概念を指します。この表現は「エンパワーメント」と似ており、いずれも「権限の委譲」を示す表現です。ただし、エンパワーメントは、個々人への一定の権限を付与し、それによって自立を促し、能力を引き上げることを目指しています。対して、デレゲーションは任せる行為そのものが目標で、組織の持続的な伸びを生み出す戦略として評価されています。
デレゲーションは、手法よりも結果を重視することが原則です。手段は部下の選択に委ね、その結果への責任を彼らに持たせることで、部下には成長の機会を、上司には生産性の向上を引き出すチャンスを提供します。