ゼロクリック攻撃(ZeroClickAttack)という言葉は、ユーザーが何かをクリックしたり、何かを行うことなく行われるサイバー攻撃のことを意味します。悪意のあるファイルがユーザーの装置に送信されるだけでシステムの侵害やデータの盗みが可能となるのです。2021年には、この攻撃手段がジャーナリストや政治家、活動家を対象にした各国政府の監視・盗聴問題で大きく話題になりました。具体的には、ターゲットのiPhoneにメッセージを送信するだけで盗聴を可能にするNSO社製のPegasusスパイウェアによるゼロクリック攻撃が注目を集めたのです。