事例詳細

DX

2024年11月9日

商社ビジネスモデルの複雑性への対応と業務効率化の両立 – ミッドレンジERPパッケージによる基幹システム刷新

株式会社コネクタブルー

事例No

10074

クライアント企業概要

業種
鉄鋼
売上規模
5000億円以上
従業員規模
5000人以上

プロジェクト情報

概算費用
1億-5億円
概算工期
24-36カ月
ERPシステム刷新 商社DX推進 業務効率化

事例サマリー

創業50年以上の商社が取り組んだERP刷新プロジェクトの成功事例。過剰なカスタマイズによる旧ERPシステムの複雑化と保守性の課題に直面していた同社は、管理会計制度の見直しやペーパーレス化、RPA導入などのDX施策を先行して実施。業務プロセスの標準化を進めた上で、ミッドレンジのグローバルERPパッケージを導入することで、アドオン開発を最小限に抑えることに成功。事業部制特有の損益管理や予算管理を標準機能で実現し、社内金利計算などの商社特有の業務についても、現代的な制度設計への見直しを通じて、管理の高度化と業務効率化の両立を実現しました。

プロジェクト概要

クライアント企業の課題

創業以来50年以上の歴史を持つクライアント商社は、2000年代初頭に外資系ERPパッケージを導入し、以来、業務プロセスの標準化と効率化を進めてきました。しかし、度重なるカスタマイズを重ねた結果、システムの複雑性が著しく増大。特に、事業部制による独自の管理会計や、社内金利制度に対応するためのアドオン開発が膨大な量となっていました。

さらに、システムの複雑化に伴い、些細な改修であっても影響範囲の特定に多大な時間を要するようになり、改修のリードタイムが長期化。担当SEの属人化も相まって、システム保守における大きな課題となっていました。また、ERPパッケージのバージョンアップを行うにも、既存のカスタマイズ部分の再適用作業に膨大な工数とコストが必要となり、情報システム部門の大きな負担となっていました。

ソリューション概要

商社の複雑な商流構造・商習慣などの構造的な制約条件は受け入れつつも、管理会計制度等は抜本的に見直しを行い、また徹底的に紙・印鑑の電子化を進め、RPAやSaaSプロダクト、ノーコード開発アプリケーションなどを用いたDX推進を先行して推進し、ある程度、業務が標準化・スリム化された状態で新規ERPの選定・導入を行うことでERPに対するアドオン開発を最小化することに成功しました。

ERP導入においては、新たにミッドレンジのグローバルERPパッケージの採用を決定しました。
導入フェーズにおいては、システム開発は当該PKGに精通するシステムインテグレーターが行い、当社はPMOとして顧客側の立場で計画立案や品質チェック、ステコミ報告支援などの参謀・目利き役として伴走支援を行いました。

アピールポイント・成果

アピールポイント

事業部制による管理会計への対応において、セグメント別の損益管理や予算管理が標準機能で実現。これにより、従来は複雑なアドオン開発で対応していた管理会計業務を、パッケージの標準機能でカバーすることが可能となりました。

また、商社特有の業務として課題となっていた社内金利の計算や部門別PL管理についても、より現代に即した制度設計への見直しを行うことで、計数の管理の高度化と集計・加工作業の効率化を同時に実現しました。

この記事を書いた企業

2024年11月9日

株式会社コネクタブルー

戦略、オペレーション、テクノロジーの垣根を超えて伴走支援を行うコンサルティングファーム
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