「現品棚卸」または「実棚」は、具体的に倉庫に保管されている商品の数を調査し、その数量に各商品の単価を掛けて在庫の総額を算出する作業方法を指します。これが一方で、棚卸の作業が帳簿上で行われる場合、それを「帳簿棚卸」と呼びます。一般的には、棚卸調査の際には現品札というタグを使用し、そのタグは2つに切り取られ、片方は棚卸作業に利用され、残る片方は商品に貼り付けて棚卸し済みの証とします。この実棚作業は、倉庫内の在庫商品を調査する「倉庫棚卸」と、制作過程や外注先に出荷済みの商品を対象にする「仕掛棚卸」があります。この作業を行うためには、一時的に商品の出入りを停止する必要があるため、特に仕掛棚卸を含む実地棚卸を行う際には生産ラインや全体的な工場の運営を一時的に停止することもあります。