“キャリーオーバー”とは、食品の原材料に含まれる添加物のうち、完成した食品においてその本来の機能を果たさないものを指し、ラベル表示の必要がないものです。例を挙げますと、安息香酸という保存料が入っているしょうゆで調理されたせんべいでは、この保存料がせんべい作りに影響を与えることはありません。したがって、この保存料はキャリーオーバーとみなされ、せんべいの成分表示に安息香酸の記載は不要となります。だが一方で、しょうゆに含まれているカラメル色素という着色料がせんべいの色付けに用いられている場合、それはキャリーオーバーとは認められず、せんべいの成分表示にはしっかりと着色料と記載することが求められます。